堂本剛ラジオレポ

レギュラー以外のラジオレポです
レポしてくださる方大歓迎です。ご連絡お待ちしています。こさかママ
レポの無断複写・無断転載を禁止します。

MISIA星空のラジオ NHK-FM 23:00-0:00 byあやめさん、こさかママ


こんばんは。MISIAです。
火曜日のこの時間は「MISIA 星空のラジオ」
世界中どこにいても繋がってる一つの空。
その星空の元、世界中の素晴らしい音楽とともにみなさんと繋がっていく1時間です。

さ、今日はいきなりなんですけどゲストの方がね、今日は来てくださっているんですけども
もしかしたらかなりこのゲストの方が来てくれるなんて…って意外に思われる方もいらっしゃるかなと思うんですけれども。
誰だと思います?
まあね告知を見てる人は分かるんですけども。
えー今夜は堂本剛さんがゲストとして登場してくださいます。

実は堂本さんとはお互いあのバックバンドで演奏してくれてるミュージシャンが何人か共通の人がいたりもして、
すごくあのみんな「剛くんてすごいおもしろいよ。すごく音楽が好きな人なんだよ。」とかいろんな話を聞いていて、
すごくあの話を聞いてみたいなぁって思っていた方の一人で。
であのー曲を耳にするたびに詩がいいなぁとか思っていたんですけれども。
まあそういう話はね、剛さんが出てきてくださってからにしたいと思いますが。

明日新しいアルバムを発表されますし、そんな話や音楽の話をいろいろとお聞きしたいと思っております。

そしてそして今夜は堂本さんと一緒にセッションも行います。
一緒に歌わせていただきますのでそちらもお楽しみに。

この番組はNHKのネットラジオ「らじるらじる」で日本全国で聴くことができます。
パソコンやスマートフォンでも聴けますのでぜひアクセスしてみてください。
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ハッシュタグも“nhk_misiaradio”です。

では「MISIA 星空のラジオ」今日はこの曲からスタートします。
アルバム「LOVE BEBOP」から『あなたにスマイル:)』
この曲のあと堂本剛さんの登場です。



♪『あなたにスマイル:)』



さてお待たせいたしました。ここで今夜のゲスト、堂本剛さんです。


M:こんばんは。

剛:こんばんは。よろしくお願いします。

M:よろしくお願いします。
  あのー実は私、今夜が初めましてというかですね、今年の2月に行われた「TU FUNK ALL STARS CON!CER−TU」?

剛:はい

M:を見に行かせてもらいました。

剛:はい、ありがとうございます。

M:すっごい良かった〜!

剛:あ、ほんとです?

M:ずっと踊ってました

剛:あぁそうだったら良かったです

M:もうちょっと低いヒールを履いてくればよかったって後悔するくらいずっと立って聴いてたんですけども

剛:ええ

M:ちょうどライブのバンドメンバーで私も一緒に歌わせていただいているタイガーとか

剛:はい

M:りんちゃん、私のツアーもやってくれてる

剛:はいはい

M:りんちゃんが出てたりとか、すごい人数でしたよねバンドメンバーが

剛:そうですね、バンドも多いですね

M:全部で20名くらい?

剛:えっとあの時はですね…ブラスは3のコーラス3の

M:あ、ルイスさんもいた

剛:そうルイスもいて、ドラム・ベース・ギター2の、キーボードも2の時もあったり1の時もあったりみたいな

M:剛くんも相当弾くんだねー。すごい、すごい良かった

剛:ほんとです?

M:はい

剛:ありがとうございます 


M:ごめんなさい。いきなり話し始めてしまいましたが、少しプロフィールを紹介させてください

剛:プロフィール言っていただけるんですね

M:はい。えー1979年奈良県生まれ。
  私78年なんですよ。すごい近いんですね。

剛:僕はだから年齢も近いですし、僕は4月10日生まれですけど、7月7日生まれなんですね?

M:そうですそうです

剛:7月7日生まれにまつわるいろんな話があるんで

M:はい

剛:後で話します

M:分かりました。
  じゃあプロフィール次にいくと1997年KinKi KidsとしてCDデビューをされました

剛:はい

M:あ、デビューは先輩です。1年先輩ですね。
  そして2002年に堂本剛としてシングル『街/溺愛ロジック』で、この曲も自分で作詞作曲『街』とかもやってらっしゃって

剛:そうです

M:いやぁ詩も大好きですよ。その話ももうちょっと後で伺いたいんですけど

剛:はい

M:それでソロでデビューなさった後にENDLICHERI☆ENDLICHERI、名前がいろいろあるんですね?

剛:そうそう

M:ENDLICHERI☆ENDLICHERI、後は美我空

剛:はい

M:それからshamanipponっていうプロジェクトをスタートさせて

剛:はい

M:いろんな形で音楽活動をなさっていて

剛:はい、 やってます


M:で…音楽だけじゃないですもんね?俳優業もなさってるし歌も歌うし

剛:まぁやらなしゃあないんでねやってるって感じですけど。
  僕のやっぱ本質的にっていうか人間的に合うのは一番音楽なんで。なんで合うかって言ったら自分でやっぱりリリックを書くというか

M:うんうん

剛:自分でそこにソウルを込めれるから

M:うんうん

剛:えっと芸能界とか世の中に変えられることなく、変わることなく自分が保てるっていうか

M:うん

剛:僕の中ではそういう場所なんですよ音楽は。
  でもお芝居とかだと自分が書いてる訳じゃないので

M:まぁ自己表現っていうよりももうちょっとその作品を表現するってところ      

剛:そうってとこになるから僕の話ではない

M:うんうん

剛:すごくきっぱり冷たく言うと。うん、僕の話でも到底もはやないので、僕の話じゃない話をするっていうのが他のジャンルには結構明確にするけど
  自分が一人で書くものに関しては僕の話なんで。ということは誰に伝わらなくてもいい話でもイコールあってっていう感覚で僕は音楽を書いてます。

M:へぇ…
  ほとんど作詞作曲ですよね?ライブでやってる曲も全部

剛:全部やってて

M:そうですよね

剛:はい


M:この前のライブの話に戻りますけど

剛:はい

M:ほんとにすごく素敵で、であのーもうあれなんですよね?この前行われたTU FUNK TUORのやつは映像作品として6月8日、今日6月7日なので 

剛:そうこないだの2月のやつはほんのちょろっとメイキングで入ってるんですけど、その前の年にやった大阪城ホールでね

M:あっ

剛:20人くらい集めてやったんですよ

M:うんうんうん

剛:それのライブ映像が

M:ふ〜ん

剛:はい。で一応みんなに「こういう時こそ気持ちが昂りやすいから冷静にプレイした方がいいよ」って言って

M:ははっ

剛:「落ち着いた方がいいからね」って言ったんですけど、もうステージに上がって行ったらみんな全然僕の言うこと聞かなくて全然ぶっ飛んでちゃってたから

M:だって楽曲がそんなのブレーキ利かないもん、剛くんの楽曲自体が

剛:いや一応そういう時こそ…あのぉ女の子を見てドキドキしているくせに

M:はい

剛:ドキドキしてないふりをする方がなんかいい…みたいな

M:あはは

剛:なんかそういう感じでステージに立っていただきたかったんですけど

M:ははは

剛:みんなドキドキし過ぎちゃって、なんか“大好きあの子かわいい”みたいにすげ〜鳴らしちゃってるから、とんでもない音圧になってたし

M:あははっ

剛:とんでもないことになってたけど、まあそのとんでもない中にじゃあもう覚悟してダイブしようってことでダイブして

M:うんうんうん

剛:最後までやったっていうライブの映像が

M:あ〜

剛:DVDブルーレイで出るんですけど

M:ちょっとここで

剛:はい

M:そのライブでもよくやってる、盛り上がるこれは絶対盛り上がる曲をかけてもらって、これはみんな我慢できるのかどうかっていう

剛:分かりました

M:この曲演奏するの我慢できるのかっていう

剛:なるほど、はい

M:ちょっとすごい的な曲を1曲

剛:分かりました

M:紹介していただけないでしょうか?

剛:分かりました。それじゃあ堂本剛で『I gotta take you shamanippon』聴いていただきましょう



♪『I gotta take you shamanippon』




M:お送りしたのは堂本剛さんで『I gotta take you shamanippon』です
  これは我慢できないと思います、ライブやってて

剛:ですかね?意外と僕はかなり冷静に

M:これギターをオリジナルで弾いてるのって剛くんも弾いてらっしゃる?

剛:はい弾いてます弾いてます

M:あとはPVにも出てたタイジさん

剛:そうです佐藤タイジ君とあと竹内朋康君ですね

M:ふ〜ん、かっこいいねぇ

剛:もうみんなだから気が付けば西の方の人が集まってるんですよ。別にチョイスした訳じゃない。
  でパーカッショニストのスティーヴエトウ

M:はい

剛:スティーヴエトウが「この人剛くんに合うんじゃないですか?この人合いますよ。この人いいですよ」みたいな感じでどんどん人が集まってきて

M:はぁ

剛:僕があの人に会いたいからという形で繋がった訳でもないし

M:はい

剛:それこそMISIAもタイガーとりんちゃんが絶対1回話させたいってずっと言ってて、いつでもいいですよって

M:私も二人にも「剛くんは違う。すごい音楽が好きですごいミュージシャンですごい素敵ですよ」って聞いてました

剛:すごい話させたいってずっと言われてて、いつでもいいですよって。
  そんな感じで人がどんどん集まって来たのが僕のバンドで

M:ふ〜ん

剛:気が付けば西の人がめちゃめちゃ多くて。でファンク好きな人もすごく多くて

M:やっぱりファンクなんだ

剛:ファンク…。よく「ファンクって剛くんにとって何ですか?」みたいな

M:ふふ…ざっくりきたね〜

剛:ざっくりな質問とかあるじゃないですか。僕が敢えて答えるなら、仲間とか家族で鳴らす音楽かな?みたいなイメージですかね

M:へ〜

剛:えーなんかあのほんとに仲良くて…

M:うんうんそうね、ほんと数が多い曲なんて音よく聞かなくちゃできないですもんね、聞き合ってないと

剛:奥さんお子さん全部ひっくるめてめっちゃ仲良いみたいな、現状そうなんでね

M:うんうん

剛:「どこどこの誰々の息子さん、そろそろあれなったこれなった」「ああそうなんや」っていう話も含めて「じゃあレコーディングしようか」っていう感じでレコーディングして
  レコーディングもある程度の行動は決めてるけど

M:あ、じゃあざっくり?

剛:ざっくり。で、みんなでアイデア出してこういうもの作ろうって

M:あ、そうなんだ


M:剛くんってギター弾けますよね

剛:はい

M:あとさっきリハーサルやって、今夜やるセッションのリハーサルでピアノも弾いてましたね?

剛:ピアノも弾いて

M:ドラムも

剛:ピアノもドラムもベースも適度にって感じですね

M:いや適度にじゃなくて結構弾けてますよ。結構弾いてますよね

剛:でも僕はほんと人にああだこうだ教えてもらってないから、いまいち分からないから、ほんと感覚でしかやってないけど

M:いつから音楽を?楽器弾いてるの?

剛:えっとねギター自体は多分18になるんですよ、18か17くらい。なんか弾いてるとピアノも弾きたくなって。
  あとは自分の作る音楽の幅を広げたいしなって思って、ピアノをちょっとコードだけでも覚えようとコード覚えて

M:うんうん

剛:で後はベースも、ベースラインから入って作った方がいい曲がありそうかな?ってベースを始めて

M:うん

剛:でなんかドラムのリズムとかグルーヴとかが分かってた方がいいかなって思ってちょっとドラムやってみたりとか

M:じゃあほとんど20歳以降からぶゎ〜っと吸収してるような形なのかな?18歳からなんでしょう?ギターが 

剛:そうですねぇ。まあ後は適当になんか、やっぱり横でKENKENとかが弾いてたら「うわぁかっこええな。俺もあんなふうに弾いてみたいなとか

M:はい

剛:それを目で覚えて、家帰ってなんかこんなんやってたな、みたいなんをやってたりとか 


M:最初っからファンクで?

剛:ベースはファンクが一番

M:あ〜ふ〜ん

剛:Sly & The Family Stoneが好きで、その中のメンバーでもあるラリー・グラハムのベースが好きでとか、

M:はぁ

剛:なんかこう色々結局僕が好きな音楽が ソウル・モータウン・ファンク・R&Bだったりするんで結局ベースが好きなんですよね本来は。ギター弾いてますけど

M:ふ〜ん

剛:だからベースが一番大好きな楽器なんで、ベースは家でもずっと弾いてるし

M:ちょっとなんかすごくでもベースとギターは親戚みたいなとこありますよね。弾いててもベースの人がギターのライン弾いてる時がありますし、

剛:そうそう

M:ギターの人がちょっとベースの。もちろん弦がね、構成が下の方へいけば

剛:そうそう違うけどなんかやっぱりベースの魅力とかにローの気持ち良さみたいなもんとか、ミッドハイの気持ち良さみたいなのに多分虜になってて、
  だからソウル、モータウン、管楽器のアレンジとかオルガンだったりとかクラビだったりとか、そういう楽器がメインになっているような音楽が好きで

M:へ〜

剛:結局気が付けばファンクで

M:ふ〜ん

剛:みんなそのスライもそうですけど、あとまぁジョージクリントンもそうですけど、みんなで仲良くキャッキャやってるだけみたいな

M:ははは

剛:実際ライブ行くと超演奏が上手くて、何じゃこれって演奏してるし、すごいし、ただただ好きななことやってるだけじゃないっていうのがやっぱり分かるから

M:うんうんうん

剛:これはとんでもない世界かもって思って

M:うん

剛:こういうとんでもない世界を音楽で体現し、そして見に来てくれた人たちに体感させたいなって思って

M:スライはよく聴くんですか?じゃあ

剛:めちゃめちゃ聴いてます


M:何が一番好きですか?…何っていうかいっぱいだよね。スライは名曲多いですもんね

剛:名曲多いし、なんて言うのかなスライのレコーディングした状況環境を

M:そんなのも調べちゃうタイプですか?

剛:機材は何を使っていたのか?みたいなことを知りたい

M:どうやってレコーディングしてたの?

剛:結局思いついてすごい短い時間でこのリフをレコーディングしてないとおかしいみたいな感じが、ギター弾いてる人間からすると思ったりとか

M:う〜ん

剛:なんか色々あるんですよ

M:うん

剛:これを思いついて録っておいて、次に別のレコーディングの作業の時にやってこの温度感は絶対無いなみたいな

M:あ〜分かります分かります

剛:なんかこんだけ熱があってこのリフ弾いてるってことは、閃いてちょっと回してって回してすぐ弾いてる感じみたいな

M:そうね、音楽の神様が支えてるは今だみたいなのありますよね

剛:なんかそういうのすごく感じるテイクが多いんで、かつやっぱり頭いいし天才やし、トリッキーなことやってるだけじゃなくて、すごく繊細やねんけどトリッキーみたいな感じがスライはすごい好きで

M:うん

剛:唯一太陽の似合うファンクっていうイメージが僕の中にもすごく強いし、ディープよりかはとても明るい方向の

M:そうですね

剛:うん、ハッピーなファンクって感じがするんで、スライ通していろんなファンクが自分に合ってんの違うかなとか。自分は西の人間やからどうしてもお笑い要素もちょっと

M:ふふふ…ハッピーってそうだよねハッピーですよね

剛:なんか感じるっていうか。お笑い的に考えたらもうステージ衣装とかも出落ちやし

M:はっはっは

剛:誰もよう止めへんかったなあって

M:まあブーツィーコリンズとかもねもうそうですよね

剛:ブーツィーとかも前見えてへんやろみたいな

M:あの分からない人はすぐネット調べてください

剛:多分あの衝撃なのはゲイリーシャイダーでしょう、ファンカデリックの。オムツですから

M:ははは

剛:だからもうほんとに

M:そうそうそう、そうですよね。西の部分も反応してしまう

剛:ファンクはその要素が結構あって

M:あ〜

剛:ロックとかだとちょっとかっこよくなっちゃうじゃないですか

M:そうだよね

剛:パンクだと攻撃的なニュアンスが僕はちょっとしていて

M:うん

剛:ファンクは取りあえず笑えるしでもかっこいいみたいな

M:ソウルファンクとかPファンクとかそっちな

剛:Pファンクは大好きです。PファンクのPはピュアのPだそうですよ

M:あそうなんですか?

剛:ジョージクリントンが言ってましたけど

M:へぇ〜。じゃあ1曲ここでスライの曲を

剛:かけましょうか。この曲が僕のスライの全てを知りたくなった1曲っていうか、この人の脳ミソじゃなくて、多分脳ミソの外で生きてんなみたいな感じが

M:考えるよりもって?

剛:えっと世の中の人がイエスノーで固められた

M:常識のもっと外側で

剛:そうそう脳ミソの中で出してる答えじゃなくてそんなんどうでもいいから俺外で音楽作るみたいな感じで、常識破りな音楽を作ってる天才っていう

M:うんうんうん

剛:そういう印象をすごく受けた曲なので

M:はい

剛:ではこちら sly and the family stone で『 I want to take you higher』聴いてください



♪ 『 I want to take you higher』



M:お届けしたのは sly and the family stone で I want to take you higher でした。

M:さてMISIA星空のラジオ、今日は堂本剛さんをお迎えしています。ちょうど明日の6月8日、ミニアルバムGrateful Rebirthを発表するんですよね。

剛:そうです。

M:映像作品と同時発表。TU FUNK TUOR2015と。あのこの前のライブでも結構ミニアルバムからちょっとやられたりもしてましたよね。

剛:はい、やってました。だからライブ前に作って、でライブやって、ライブで育てて、でその後レコーディングしてみたいな。

M:私もそのやり方好きです。すごい育ちますよね。

剛:なんかやっぱり自分が思ってなかった場所に、意外とこの曲、こんな風になっていくんだとかもあるんで、ちょっとそういうことをやってみるのも、いいかななんて思って。

M:アルバム作るときは最初にテーマを決めて決めて作って?

剛:もうね、すごく冷めて聞こえるかもしれないですけれど、なんかラブソング書くのがもうちょっとめんどくさいんですよ。

M:ははは

剛:やっぱりそのラブソングを書いてる人達っていうのは、ほんとたくさんいらっしゃるから、自分が書くんだったら、僕奈良人やし、なんかちょっと命の話とか愛の話とか、そういうものをリリックにのせたらいいかな、なんて思って、その二つを書くのみなんですよね。

だから言ってることは一貫としてずっと一緒なんですけど、さっきも名義が変わってどうこうってあったけど、この名義が変わったのも、別に僕が変えたくて変えたわけでもなく。

M:あ、そうなんですか?

剛:そうそう、なんかあの、何て言うんですかね、うちの事務所の中で、こういうクリエイティブなことをやるっていうのは、なかなか至難の業で、それで、それがもうわからないんだったら、一回やめますよ、はいはいやめます、みたいな。で、僕は結構きっぱりやめられるから、ていうのの繰り返しをしてきて、なんかまあ今に至るみたいな。

M:あ、そうなの?

剛:そう、それを一貫として俺はこうなんだって言うと、なんかわがままってとられちゃう時もあるから、クリエイトなんですけれど、なんかそういう感覚みたいなものって、言葉ではなかなかね、伝わらないし、だからやっぱり自分の音楽守るためと、自分の仲間を守るため、自分のオーディエンスを守るために、どんどん変換してきてやってきてるっていうのはころころ変わってるって理由になるんですけれど。

僕はもう一人でやり始めてからは、自分で作り始めてからは、愛と命の話をしたいなーみたいなことで、なんかそういう詩を書いてますね。だからなんか、どうしても奈良で生まれてしまってるんで、周りにお寺、神社、もうちょっと離れると山岳信仰と言うか、お山の神様と生きてる人たちも多いし、それが結構普通なんで、奈良人からすると。

その人達がなんか言うてはることもすごく普通にとれるというか、奈良の土地にある独特の命の捉え方と、愛の捉え方ってのがあるので、で、僕はそれをベースに歌詩書いたり、メロディとか選んだり、ってやってます。

M:じゃ、Grateful Rebirthっていうのはまさにそういう。

剛:やっぱり感謝、生まれ変わる事って簡単って言えば簡単ですよね。例えば急に何かを止めたりとかして、違う方向にバーンて振ってしまえば生まれ変わるみたいな。

M:うん、新しく新しく何かを始める。

剛:新しく何かを始めるということは日々が変わって行くんで、変わらなければいけないから、そういう雑な生まれ変わりもあると思うけど、今までのことを踏まえた上で生まれ変わるのはとても大変なことで、それをやることが社会もそうだろうし人々もそうだろうし、大事だなってすごくなんか思って。

後は僕も含めて、社会、時代、環境、会社、誰か、とかのせいにして振り出しに毎日のように戻っては、またマスを進めまた振り出しに戻ってはやる、のが嫌いで。だから自分のせいにして、今の物事に納得いっていないのならばその全ては自分のせいだと、自分のせいにして自分が生まれ変われば、自分が変われば行きたい場所に絶対いけるだろうと。

だから周りのせいではなく自分のせいにしなさいということを自分に強く言いたくて、それで今までの歩いてきた日々にちゃんと感謝をし、そして自分のせいにして、新たな自分へと生まれ変わるみたいな。そういう事を今僕はやりたがっている時期のようで。

M:へえ、そういう曲ありますよね、アルバムの中に。この前のツアーの時も歌ってましたよね。

剛:歌いました。

M:すごい1回しかあの時聴いてないけれど、すぐ覚えちゃって、耳にすごく残ってたんですけど。まだアルバムの話もちょっと聴きたいんですけど、今お話が出たので、その曲をちょっとお聴きいただきたいと思うのですが、実は今夜は色々セッションをやらせていただこうと思っておりまして、セッションをさせて頂いてその曲を聴いて頂こうかなという。アルバムからそんなことしていいのかななんですけども。ちょっとではミニアルバムGrateful Rebirthからその曲をちょっとセッションをさせていただこうと思います。

剛:じゃ、I've found my voice 聴いてください。


♪I've found my voice


M:ありがとうございました。

剛:ふふふ、ありがとうございました。

M:お届けしたのは明日発表される堂本剛さんのミニアルバム、Grateful Rebirthから今夜はセッションで I've found my voice お届けしました。何か私、これ歌詩読んでた時に、さっき剛さんが話してくれたような、どんな形でも、それが今やめても心残りはないけど、それはなぜかっていうと、どんな形でも自分のボイスを持ってるって。形を持ってるから、という言葉に聞こえて、だから I've found my voice というのはそういう歌なんだろうなって、ちょっと思いながら聴いていたんですけど。これはどんな風に生まれた曲なんですか?メロ先のタイプですか?詩先?一緒?

剛:メロ先な雰囲気の。

M:あ、メロ先っていうのは、ちょっとラジオをお聞きの方に説明しますと、詩先、曲先てよくいいますけど。

剛:詩先があんまり得意じゃなくて、

M:歌詩から先に?

剛:大体がメロがなんとなく生まれつつのメロと同時にちょっと遅れて言葉も出てくるみたいな。雰囲気で作ることが多いです。

M:この曲も?

剛:この曲も。

M:アルバムの制作期間はどのぐらいで作ったんですか?

剛:えーとこれ、どのぐらいで作ってんのやろな。1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月?

M:え?

剛:多分3、4ヶ月・・

M:嘘・・うわぁ見習いたい・・です。

剛:ふふ、なんかそういうのも、やらないと、人一倍やらないと認められないんですよね。かつ、一番最初に自分が詩を書いたり、曲を書いたりした時も、「どうせあいつは書いてない」とか、とにかく何年間か浴びせられながら、音楽作ってきてるし、実際僕は作っているから、まあいいんですけど。

昔からやっぱり差別的な感じとか、イジメ的な感じみたいなのとか、どうしても受けることがとても多かったから、ただそのいじめてる側って意外と悪気なくいじめちゃったりとかすんねんけど、いじめられてる側は結構ね、傷ついちゃってるから、で、その傷を、どうしようと思った時に、あ、歌詩にすればいいし、音楽にすればいいっていう。なんかそういうやり方でかつミュージシャンの方が、ほんまにこれお前作ったの?すごいなっていうようなやつを自分なりに作るみたいなので。

M:かっこいいね、かっこいい生き方だね。

剛:いろんな葛藤がありながらですけれど、でもそういう自分の将来、何をしたいかっていうのが明確じゃないまま生きている人もすごく多いなって気がしたから、今やれることがいっぱいあるし、何かをやめてもすぐお金になるようなお仕事につけたりもするじゃないですか、だから色んなやり方、選択肢があるから。

ずっと音楽やってたいのに、でもやっぱり音楽辞めてこっち行こうかなとか、ミュージシャンからのそういう相談とかね、色々聞いた時期でもあるんですよ。「本当はどうしたいの?」って言ったら「音楽やりたい」「じゃ、音楽やったらいいじゃん」「でも環境的にこうで、ああで」「それは周りのせいにしてかつ音楽のせいにまでしてる感じがするから、まず自分のせいにして、音楽、自分はこうやりたいっていう所まで歩いて行きなさいよ自分で」っていう、感じの話とかをその人の事を大切に思うがゆえにちょっときつめにする事が凄く多くて、なんかしらんけど。

音楽以外の話も「俺今こうやねんけど、もうやめようと思ってんねん」みたいな話とか。結構みんな悩んでんな、みたいな。そん時に、「そうか大変ね」って聞いてあげる優しさよりも、「いやいやいやとりあえずお前のせいにして始めへんかったら物事動かへんのちゃうんかな」みたいな感じの優しさの方をちょっと与えてみて、ていうことを。

M:でも詩はすごい優しいなって思って。ずっと聴いているんですけど。「街」からずっと一貫してあるような気がしてて、世の中はこういうとこもあるし、時々人生の中で傷つくこともあるんだけど、でも剛くんの歌詩の中でいっつも傷ついてる人をどっかで慰めて前を向かせてあげたいみたいな、すごいそれは感じる。「街」からずっと感じるんですけど。

剛:本当に諦めかけた人をもう一度生きたいなと思えるようにしてあげたいから、自分の日々受けている様々なものを何か仕掛けとか細工をせず、そのまま自分が日々経験している傷みを含めて歌詩に乗せて、ということをなんかやろうとしているんでしょうね。

いわゆるシステム的にその人たちを救いたいわけじゃないから、本気で救えたらいいなと思うから、じゃあ自分のエピソードが乗ってた方が、もうちょっとセパレート感はないし

M:共鳴。

剛:共鳴しやすくなるかなみたいな感覚とか。それを最初の方はロックでやってたけど、だんだんだんだんと仲間も集まり、気が付いたらファンクの方にそういう感覚が感情が移行しているってのが今かなって感じではあるんですけどね。

M:今日は、ちょっとさっきセッションさせていただいたんですけど、リハを色々やらせて頂いていたら、この曲もいいねって言う。

剛:ね、良かったですね。

M:ちょっと毎回1曲なんですけれども、今夜ちょっと特別に2曲やらせてもらえたらなって。

剛:そうなる日もあるんですね。

M:そんな日もあるんです。で、先ほど新しいミニアルバムのほうから歌わせて頂いたんですけどその一番最初のデビューシングルの「街」って言う。

剛:この1番の歌詩と2番の歌詩で、1番の歌詩はですね、奈良にいる自分が東京に行った時に、幽体離脱って変ですけど分身している感じで、本当の自分はいまだに奈良にいるから、自分のソウルは、でも東京に行って仕事しなきゃいけなくなっちゃったんでっていう、その自分を見送っているっていう、そういうストーリーがあって、その奈良に残された自分と東京へ旅立って行った自分との対比というんですかね、そういうようなものを書いたんです。

だから「君が苦しめられない保証がこの街にもあれば」っていうようなフレーズが出てきたり「いまだ気がかりだよ」っていうのは。

M:それは自分のその分身の少年に言ってるんだ。

剛:そうそうそう。やっぱり純粋無垢な自分というのが、奈良にずっといて、東京に来て芸能界入っていろいろやっていく中で、変わらなければいけないと言うか、それにすごく拒絶してたんですけど、結局変わらないと周りが、あいつすげー真面目で面白くないとか、全然付き合い悪いとか、空気を乱しちゃうから、ちょっと不真面目になった方が皆にとって良いのかもと思って不真面目にもなったりもしてみたけど、結局自分にとって良くなかったからというのも、感じながら。

で30歳になった時にやっぱり僕、純粋無垢にもっかい戻りたいなと思って、で、世論が、誰が何を言おうと、「あいつなんか最近全然おもろないな」って言い出してもいいから、純粋無垢に戻って音楽だけやれたら気持ちいいかなみたいな。で、軸は純粋無垢であることで、そこから生まれる音楽があって、そこを体感してくれた人たちが、どんどんどんどんと広がってゆくみたいな。僕の人生もうそれだけでいいなみたいな、感じが、30歳ぐらいからすごく強烈にあって、それで、今この37になった今というのは、それを繰り返していくことで、いろんな仲間に本当にたくさん出会えたなみたいな。

M:少年が街を一周して。

剛:この曲はその当時、今の自分を想像してないし、今歌うと辛くもあるっていうか、あぁこんなこと思ってたねみたいな、うん、良かったねえみたいなこともあるし、なんかすごい不思議な曲になっちゃってるんですけど、自分の中では。でも歌うと当時本気で自分の思ってることをバンとに乗せたんで。

M:特別な一曲なんですね。

剛:になっちゃうんですね、こういうものって不思議と。

M:じゃあその曲を・・で先ほど紹介するの忘れてたんですけど、ピアノは今日は重実徹さん、ギターは山口周平さん、吉田智さんが弾いてくれています。ではその5人でみんなでセッションさせていただこうと思います。堂本さんのデビューシングルであります。

剛:街、聴いてください。


♪街


M:NHK-FM MISIA星空のラジオ、今夜は堂本剛さんをお迎えしました。本当にありがとうございました。

剛:ありがとうございました。

M:もう素晴らしいセッション、自分で言うのもあれですけど、すごい、私は街の歌い出しの剛くんの歌がよすぎて緊張しました。

剛:えぇ?

M:これはもう・・なんていうんだろう。もう第一声の声で、なんか。

剛:いや、僕も緊張しますけどね、やっぱり。

M:緊張してましたか?

剛:めちゃめちゃ。

M:本当ですか?

剛:僕が緊張しいなんで、だからだらだらするんです。だからとにかく柔らかく、柔らかく柔らかく穏やかに平穏にっていうのが、本来のマイクとか何かに込める人でもそうやねんけど、込めるときに、とにかくほどいていく、心の筋肉もほどいて、全部ほどいていって、さっきの純粋無垢になったような状況っていうのを自分で作りたいみたいで、結構適当なことを言って。

M:適当じゃないものがあるから適当にできるんですね。

剛:なんですかね。

M:絶対そうですよ。だってそうしないとこういうのできないですもん。私は歌ってそういうふうに感じました。

剛:今日はとても街とかを女性と一緒にこうやって歌うってこんなに気持ちいいんだって、うふふ、今日ちょっと体感しちゃって。

M:嬉しい、ありがとうございます。

剛:女性の声が入るだけで、すごく街の中のいろいろな感情が、カラーがふわっと広がって、男の人の大地というか地面っていうか下の方の感じと上の風とか空とか、星とか。

M:情景が広がる。

剛:なんかすごく広がってすごい大きい歌にさらにしていただいなっていう感じで。

M:ありがとうございます。素敵なこと言っていただいて。

剛:これはちょっとねうちのオカンも喜ぶでしょうね。これはね。やあ、喜ぶでしょ、剛あんたこれーって。

M:ええ息子さんと歌わせていただきましてありがとうございました。

剛:ありがとうございました、本当に。

M:で、剛さんはミニアルバム、Grateful Rebirth、そしてライブDVD/Blu-ray TU FUNK TUOR2015、明日発表となりますのでぜひチェックして下さい。そして来週もこの番組に。

剛:お邪魔させて頂けるので。

M:登場して頂きますのでよろしくお願いします。今夜聞けなかったパーソナルな部分からいろんな剛さんの好きなものとか、まだ音楽の話とか伺ってゆこうと思っております。またよろしくお願いします。

剛:よろしくお願いします。

M:本当に今日はありがとうございました。それでは明日もみなさん良い日をお過ごしください。ここまでのお相手は、

剛:堂本剛と

M:MISIAでした。

剛:ありがとうございました。

M:おやすみなさい。
2016年06月07日(火) No.56
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