堂本剛ラジオレポ

レギュラー以外のラジオレポです
レポしてくださる方大歓迎です。ご連絡お待ちしています。こさかママ
レポの無断複写・無断転載を禁止します。

特別番組「縁を結いて」FMジャングル他 byきみたぬきさん


小)小島麻子です

剛)堂本剛です

小)このたび、関西地域コミュニティFM限定のスペシャルプログラム
「縁を結いて」お送りできることになりました
剛さんが今伝えたい想い、アーティスト活動についても語っていただきます

剛)はい、是非みなさんラジオで繋がりましょう

☆★☆★☆★☆★

(BGM「NIPPON」)

小)小島麻子です この時間は
関西地域コミュニティFM限定のスペシャルプログラム「縁を結いて」
この方とともにお届けしていきます 早速ご紹介しましょう

剛)はい、堂本剛です よろしくお願いします

小)関西地域ということで奈良出身の剛さんですが
地元という感じでしょうかね?

剛)まあそうですね これが関西地域に流れるっていうことを意識すると
東京だったり様々なところでラジオさせてもらってますけれども
ふるさとに近くなるので楽は楽っていうか
気分も、より自分らしくなっていくのかなっていうのがありますよね

小)地元の言葉でしゃべってもらって…

剛)まあでも僕は基本的にそこまで奈良なんで
あんまりきつい関西弁が正直なくてですね

小)そうですか

剛)そうなんです
テレビとかああいうのんでは大阪弁とかわざと使ったりしますけど
奈良の人はあの僕が今しゃべってるよりも
え〜っと3倍くらい遅いんですよねしゃべるのが、で、えっと
話の中心ていうか目的にたどり着くまでけっこう時間かかるんです
あんなー僕なーこないだなーおかあさんとなーみたいな
何をしたんお前っていうのがすごい時間かかるんで
それを東京に来たときに指摘されたんですよ 早く内容を言えっていう
だからそれで芸人さんのいろいろ見て勉強して
その前を切るっていう努力をして今に至るんですよね
だから、ええと、まあこんな感じなんですよ普通はね
一応まあなんていうんですかね
ラジオもね尺とかもありますから
スピーディーかつ自分らしくいこうと思うんですけれども

小)こちらの関西地域では今年は6月に奈良でライブがありまして
そしてまた9月の2日から3日間京都の平安神宮でライブがあった
ただこのときはちょうど台風でしたね

剛)初日と最終日っていうのは決行したんですけれども
中日っていうのがですね風速が強すぎましてね
平安神宮さんに風速メーターを入れて
10秒以上何メーターを越えると危険だっていうのを
プログラム作っていましてですね
実際まあ来ていただいても、帰りの交通の便もありますし
何か機材が飛んできまして平安神宮さんの建築物に対して
何かこう危害を加えてもいけないとか
いろいろなこと考えましてぎりぎりまで粘ったんですけれども
中止させていただく結果となってしまったんですよね

(BGM「時空」)

小)実際その中で初日と最終日やられたわけですよね どうでしたか?

剛)初日は雨が「縁を結いて」っていう楽曲を歌っているときにですね
歌詞の中に「古都のくにで風詩雨」っていう歌詞があるんですが
雨っていうキーワードが入ったところだけ雨が降りましたね
水ひとしずくがどうこうで
水のことをずっと歌ってるところで雨が降ってたんですけど
溢れ出した涙に沈んだっていう歌詞に入っていくんですが
エンディングには雨がやんでましたね そこだけ雨降ってたんですよ
だからみんな演者も「剛くんなんかもってんなあ」って言うてはったんですけど
僕自身もびっくりしてそのときに雨がぶあっと降ったんで
降っちゃったんでこのあと降り出しちゃうんかなと思ったら
そこだけで止んでたんで

小)他は大丈夫だったんですか

剛)大丈夫でしたね 不思議な雨でしたけど
3日目は楽器濡れてもいいからテントをとりたいって言って
全部とって演奏したんですけど
途中やっぱ降ってきちゃいましたけど
雨とレーザーが当たってきれいだったりするんですけど
みんな楽器のこともあるんでひやひやしながら僕も含めてやりましたけど
自然と一緒に共存できたという意味では
すごく貴重な体験されてもらったなっていうそんな2日間でした
中日これなかった方、ネット見るとみなさん残念がってらっしゃったけど
福島のほうから今いきますっていう人だったり
北海道から行きますっていろんな方いらっしゃったんで
電車だ飛行機だ来る途中に連絡がはいって
今からじゃあ折り返して帰りますって方もいらっしゃったんで
あるいはもう京都に入っちゃったんで観光して帰りますとか
でも台風だったんで観光もままならなかったんでしょうけど
みなさん文句ひとつ言わず行けなかった人たちのことを思いやりながら
ネット上とかいろいろ言葉投げてはったんで
その開演時間のときには
みんなで一緒に空を見上げましょうっていう話になって
僕自身もなんかこう食欲もわかなかったので
とりあえずヨーグルトだけ食べてホテルから空をずっと見ていましたね

小)2日目のとき?

剛)そうですね みんな僕も含めてライブやりたかったんで 
すごい残念やなって言って

小)そう考えると全国のファンの方たちの想いが
そこの平安神宮周辺に集まってそれがなんかこう上にいくような

剛)そういうローカル感っていうんですか
ローテク感ですかローカル感じゃなくて
ローテク感って今大事かなって思うんですよ
みんなで同じ時間に空を見上げるっていうみたいなローテク感は
僕はおもしろいなって こんだけ技術が発展してる中で
でもこれってやっぱり人間が持ってるすごい力だと思うんですよ
思いを馳せるっていうかそういうものがこれからはすごく必要だなって
そのみなさんのアクションに対してすごく思ったんですよ
こんなことってあんまないやろなって
ライブ中止になってじゃあみんなで開演時間空を見上げましょうみたいなん
あんまないと思うんですけどみなさんそんなんしてくれはって
だから僕もしなきゃなって思ってずっと見てましたよ

小)昔はおそらくね、何もハイテクの技術がないときは
満月だったらみんな見てるかなっていうのあったかもしれないですけど
今って逆にツイッターとかそういう技術で
今みんな月がきれいだよなんてていってみんなが見てる
それがすごく、なんていうんでしょう 実感としてね

剛)ローテクハイテクと一緒になってる発想ですよね
みんなが共有するものがひとつ変わると恐ろしいですけれども
それがものすごく日本古来・・・
秋、秋口って月が一番きれいに見えるとされてたりするから
そういう知識がずっと今日まで続いていて
でもその月をとらえるとらえかたっていうのは
今の人間と昔の人間と変わってきてますけど
そういう昔の人々が楽しんだ遊びとか
昔の人々が重要視していたものっていうのは
僕たちにとってはすごく大事だなと思うんですよ
だから、なんでこんなとこに神社あるんやろ
なんでこんなとこに寺あんねやろって紐解いていったら
昔そこにやっぱり災害があったから建ってたりってこととかありますよね
被災地のほうではそうでしたけれども
ここまで波がきたからここに神社を建ててまつったんだ
神さんに守ってもらおうと思ったんだって
神社が建ってたりするってのがありますよね
だから、地域によって違うと思うんですけれども
被災地のほうではそういうふうになってたりっていうのがあって
人々の願いとかそこに思いを馳せたり込めるっていうことって
ものすごくなんかこう過去を勉強できるのがすごくあるんで
昔の人々がこう生きてましたっていうことを勉強したら
今の自分たちがどれだけ優れてるかとか
どれだけ愚かなのかっていうのがすごく見えてくるので
僕はなんかライブできなくて寂しかったですけど楽しかったですね
部屋でなんかこう見てる感じっていうのは
UFOとか出てけーへんかなと思いながら
実際ね、ファンの方が写真とってあげてましたけどね
平安神宮の上にUFO出てましたよ

小)ほんとですか!?

剛)ほんまにUFOかわからないですけどそれはでも
でも実際見るとまあUFOかもね だって台風ああやこうやゆうてた日ですから
そんな日にここに飛行物体飛んでてもなっていうところに
飛んでたりしましたよね
でもあれがもしUFOだったら、やったなぁっていうことですよね
UFOもちょっと気になってたイベントなわけですから

小)見に来てた?

剛)ライブ無事にできてんかなっていう感じで来て
あーやっぱ中止かみたいな あったかもしれないしね
ライブちょっと行こうぜみたいな感じで来たら
上から見ようぜと思ってたらやっぱ中止かみたいな

小)剛いないわって

剛)いないわっていうて帰ったんちゃうかなって

小)もしかしたらこれ聴いてらっしゃる方で
平安神宮の周辺で見られた方ももしかしたらいるかもしれない

剛)いるかもしれないですよ
いやほんまにこれはある話ですよ あったらいい話ですよ

小)さあ、それではまず1曲お届けしたいと思います では曲紹介を

剛)日本人の心が過去にさかのぼることによって学ぶことも多いだろうなとか
そういうような思いを綴った縁を結いてという曲があるんです
この曲は自分のふるさと奈良で書きまして
歌も奈良で、いわゆる神社なんですが
神社さんで作って神社さんでレコーディング歌だけをさせていただいてという
不思議な時間軸の中でできた曲です
みなさんにも現代を生きるみなさんにとっても
これからの日本にとって重要なものであったり答えであったりというものが
この曲の中に込めれたんじゃないかなと僕は自信を持っていますので
理屈ぬきで受け止めてもらうような感覚で
聴いていただければ嬉しいなと思います
それでは聴いてください 堂本剛で「縁を結いて」どうぞ!

☆★☆★「縁を結いて」☆★☆★

(BGM「縁を結いて」)

関西地域コミュニティFM限定のスペシャルプログラム「縁を結いて」
改めまして小島麻子です そして
堂本剛です

小)この曲ですけれども、できたのは?

剛)この曲は3年とか2年ちょっと前とかかな
自分も何気なく家族で奈良の南部にある天川というところを訪れまして
その水の神さんがいはるところなんですけど
音の神さんでもあり水の神さんでもあり
水の神さんやから竜神さんもいはるんですけど
その水の神さんのとこに家族で行って
そしたら宮司さんが「近くで神さんのお顔見はりますか?」って言って
弁財天さんがおまつりされてるんですけどね
それを家族で見さしていただいて そしたら母がずっと静かにしてるから
あれっと思って横を向いて母の顔をうかがうと
一筋の涙を流しながら神さんをずっと見てるんですけど
「どないしたん」って言ったら
「きれいやな」ってそれ一言だけ言ってずっと涙流してはったんですよね

こういった理屈じゃないことを僕たち日本人は知ってるのになとかね
こういった理屈じゃない、人を想うことだったり 人を想いやること
想われること 愛すること 生きていくこと 死んでいくこと
理屈じゃないことを僕たちは理屈でしめそうとしてる
心じゃなくて頭で生きてきている
インターネットや様々なテクノロジーがすすむことによって
僕たちの心のテクノロジーっていうものがいなくなってきているなっていう
想像することであったり 言葉はなくていいっていう感覚であったり
答えをみんな不安なのか臆病なのか求めすぎてるなっていう気がするんですよ

(BGM「ku」)

母の一筋の涙を見て理屈じゃないものを何か曲にしたいなと思って
その日に宮司さんにお願いして 「ここで歌書いていいですか?」って言ったら
「全然いいですよ」って言ってくださって
その神社さんに能の舞台があるんですけど
そこでパソコンひらいて 神社でパソコンで楽曲を書くっていう
ローテクノロジーとハイテクノロジーの感じがすごくおもしろくて楽しくて

書いた曲が降ってきた曲っていうか
「縁を結いて」っていう言葉が浮かびながら綴られたのが
この歌詞だったんですよね

小)まず歌詞だったんですか

剛)そうですね はい

小)「縁を結いて」っていう言葉自体は初めに浮かんできたんですか?

剛)一瞬浮かんだ感じで消えて
最終的にこれに決まったっていうようなそんなスピード感でしたね
タイトルを書く前にこれを書けっていう雰囲気があったので
消えないうちに書くっていうかそんな気がしてですね
こういった曲を書きましたね

小)何か自分が吐き出している言葉なのに自分の言葉じゃないみたいな
剛さんの言葉を借りて言うと理屈じゃない出来事っていうのは
この曲にはあった?

剛)この曲を書いてるときはまさにそうでしたね
大サビの「水ひとしずくが」っていうところから
「体に舞い戻るボレロの詞はlove」っていう歌詞があるんですけど
ここを書いているときが一番…ちょっと怖かったんですよ
背中がびっくりするくらい熱くなったんですね
とにかく怖かったんです ここを書いているとき
だから自分が何を書いてるのかなとか
すごいいろいろ感じてたんですけど
で、ふと見たら「水海天地球体」っていう漢字が縦にどんと並んでて
ここの大サビで書いてあるものは
重要なことですけど当たり前なことを書いたので
水のひとしずくっていうものが雨となって降ってきて僕たちの体に入って
僕たちが排泄をしてまた大地が実っていったりしながらっていう
循環をしていますよという
それを僕たちは愛とよぶべきなんだって
ここで「愛」っていう言葉を入れてもよかったんですけど 「love」っていう
英語っていうものも僕の中では
英語やから日本人らしくないみたいな発想もあまりなくてですね
そんなこと言い出したら今ある言葉は
日本人の言葉じゃない言葉がいっぱいありますから
今の日本人に対して様々を伝えるために
適切な言の葉っていうのがあると思うんですよ
だからここはあえて「love」という英語とされるものを使ってみましたけれども
僕は最近大和言葉とかいろいろ勉強してるので
そういうものも今後歌詞には入れていこうと思うんですが
歌を書いているときっていうのは不思議な気持ちで書いたなっていうのを
今でも覚えてますね

小)剛さんの故郷である奈良で言の葉がどんどん出てきて
そして実際そちらでレコーディングもされてっていう…

剛)そうです 神社さんの宮司さんが祝詞をあげられる場所があるんですけど
前に井戸がありましてその奥に神さんがいはるんですけど
井戸の下は龍道となってるんですって
龍の背中に乗ってることになるっておっしゃってましたけど
「そこでレコーディングなんてしちゃ駄目ですよね?」なんて言ったら
「全然堂本さんやったらいいですよ」って言ってくれはったんで
それでおうかがいして歌だけ録らさしてもらったんですよ

(BGM「美我空」)

昔の人々の建築物っていうのは思想も入ってて
声がやっぱりすごく響くようになってたりとか
夜に歌いましたんで歌うと山を一周してもどってくるんですよ自分の声が
それで虫とか鳥とか全てがなきやんでくれて
レコーディングを無事にさせてもらえたんですよ
自然の中で歌ったような 半屋外みたいな神社さんなんで
外の音が下手したらすごく入るんですけど
みんなで賭けでいきましょうっていうことで賭けでいったら
気持ちよく思ってくれたんかみんな黙ってくれたんで
無事に録音することができたんですよね

小)その歌が今年の4月というタイミングで世に出たわけですよね
このことに関してはどのように考えてらっしゃいますか

剛)僕自身が4月10日生まれだったんで
自分自身が生まれたことに感謝をする
この自分がなんで生まれてきたんやろっていうことを考えたら
奈良があって日本という国があって
もっとさかのぼっていくと 日本を作った様々な過去の昔の人たち
ご先祖さんとかいろいろ含めて 繋いできてくれたわけですから
それがなかったら僕は今こうやってお話することもできないし
歌を歌う音楽と出逢うこともなかったなと いろいろなことを考えてたんで
じゃあ4月10日に近いリリース日は4月6日になるなという話になり
4と6を足して10になるからいいんじゃないですかなんていう感覚で
リリースを決め 10日には東京都知事選というものがありましたので
日本のことを歌った歌だったので
そのときに出そうという決意でみんなでリリースしたという
自然な流れで出てったという印象なんですけどね 僕の中では

小)それが結果的にはといいますか
3月11日の震災があってその1ヶ月後くらいになるわけですけれども
それが世に放たれていってということに関しては…

剛)ふたつの感情が実はあって
4月の6日に出すっていうときにCDのプレスの工場が問題がありまして
CD音源を世の中に出すのに一ヶ月前に決めてては
間に合わなかったりするものなので
ずいぶん前に4月の6日をめがけて納品をするんですね
でも工場のことでもしかしたらずれるかもしれないなって言いながら
ずれずに僕のCDは出ることを選んだんですよね
こういった日本の大きな国難、出来事、時間軸っていうものに対して
この歌は出て行くべきなんだろうなとすごく思いました
だからすぐにでも被災地のほうに行って
この歌を歌いたいとずっと思ってましたけど
そういう力が働きかけることはなかったです

あともうひとつは
こういうときにこういった楽曲がいろんな影響を持つと思うので
届く人にだけ届く歌としてこの歌出て行くべきなんじゃないかとか
そういうふたつあったんですよね
日本国民に届けっていう気持ちと
この「縁を結いて」に対して
縁がある人だけに届けばいいというような感覚もちょっとありました

日本を生きていくっていう生き方は人それぞれなんで
僕はこう思ってる 僕の一個人の意見なんでね
震災があるときっていうのは
日本ていうnipponというキーワードにみんなものすごく敏感になっていたので
すごいいろいろ考えちゃったというのが正直なところですかね
自分でもこの曲を書いたことが前の話なので
いろんな不思議な気持ちになってたというのが正直なところですね

小)この「縁を結いて」お話ありましたけども
ミュージッククリップも神社で撮られたときいてますけど

剛)そうですね めっちゃ雨降ってた日ですけど

小)雨降ってましたね

剛)水の神さんやから歓迎してますよて宮司さんが言うてくれてましたけど

小)歓迎なんですね

(BGM「時空」)

剛)雨って僕すごくマイナスなイメージがあったんです 昔は
でもあるときから好きになって
ジャズとかを聴くようになってから なんか雨が好きになってったんですよ
それでなんか雨好きやななんて日々を送ってたら
水の神さんがおまつりされてるようなところに
自然と足を運ぶような機会が増えていって

奈良におるころは全然神社もお寺も七五三のときとかにしか行ってないので
春日大社さんに七五三のとき行って3歳のときに鹿に跳ねられてみたいなね
いろいろな経験があるんですよ
鹿は意外に凶暴だったと3歳のときに少年は知るわけで
それから行ってなかったんですけど
東京に住んでふるさと恋しくなったり
東京と奈良でさえも
日本人の昔の人々の発想を生きている生きてないというのが
ずいぶんと違うなっていうことに気づいて
それで奈良に帰ったりすることがすごく多くて
で、歳を重ねるにつれて奈良を勉強しようとかって思ってたら
nipponを勉強することにもなるし
でもnipponを勉強することになるってことは
未来を想像するしそして世界を勉強することになっていくっていう
自分の原点というものを紐解いていきたいと思い出したのが
海外とかいろいろ行って仕事したりしたのも多くて きっかけとして多くて
以前だったらパリのほうにちょっと長期間行ったりとかもしたんで
そのときに奈良っぽい雰囲気のエリアもいっぱいあったりとかして
また奈良戻ってきてとかって どんどん紐解いてやってると
すごく楽しくなってきちゃいまして

そんな中でこの「縁を結いて」っていう曲も
ふっと訪れた神社がすごく好きになっちゃって
そこで家族にも見せたいなと思って家族で行って
そこから流れるように自然と言葉とメロディが出てくるっていう
そういう時間をすごしたんですけど
なんともいえない気持ちを自分のふるさとは与えてくれますんで
これだけやっぱり僕なんか音楽やってるから
最先端技術の中で仕事していくわけですよね
だから自分は魂で曲をつくっても歌詞をつくっても
なかなかこうスタジオで天井があるところで
魂が込めれない自分のときもいるんですよ まだ未熟なもんで
ここには天井がないと思って歌えるところまでいければいいんですけど

でもこの「縁を結いて」という曲は、神社で歌いたいなって言ったら
みんなが え?みたいな感じになっちゃったけど
だめもとで僕がきいてみるからあかんて言われたら諦めるけど
いいって言わはったら考えてもらっていいです?って言ったら
いいよって言ってくれはったんで
それで普段祝詞あげてはるところ
ここで神さんに向かってどうぞ歌ってくださいって
神さんの扉開けますからって開けてくれはって
神さんに向かって弁天さんに向かって水の神さんに向かって歌ったんですよね

小)「縁を結いて」を?

剛)うん 僕はこの国のことをほんとに…
ほんとに考えてるんですっていうようなことをお伝えして
これから日本人は日本人の心を失わないように
僕はどんなふうにしていけばいいかを考えながら
音楽をいっぱいつくっていきたいと思いますっていうことを言いながら
一回あいさつして、それから歌ったんですけど

でもそんときに泊まった旅館があって
そんとき泊まったところのおばちゃんが
猪の話をずっとするんで すごい大変でした
歌う前に猪の話いっぱいきかされてから それを振り払って歌いましたね

小)それでも逆になんかこう、歌のことばっかり考えなくて、すっとこう…

剛)いやまあ ていうかまあその…
僕は集中してさっと歌ってさっと帰るぐらいにしたかったんですけど
その猪の話にけっこうひっぱられたところがあって
最近山からあの子がおりてこないっていう話で
写真も額に飾ってあってね、猪の
でも夜とってる写真なんで顔真っ暗なんですよ
目だけめっちゃ光ってるっていう写真を見ながら猪の話きいて
じゃあおばちゃんちょっと僕歌いに行くから
おばちゃん聴きにいってええ?って言うから
おばちゃんもうここにいてもらってええかなって言うて
すぐ帰るわって言って行って歌ってきたんですけど
まあなんかいろいろ奈良の人とも触れ合いながらね、歌ったんですよ

小)普段東京ではなかなかないじゃないですか そういう経験って

剛)まあないですね
猪の話ずっときかされるなんてなかなかないですよ

小)それってやっぱりふるさとであり
何かその違う自分の感覚が
ちゃんと呼び起こされる土地だからっていうのもあるんですかね

剛)まあそうですよね
東京に生まれてたらそれでよかったこともあるでしょうね
でも奈良で生まれたからそれでよかったこともあるわけで
ほんとは奈良にね、奈良スタとか誰かつくってくれたら
奈良でレコーディングできるのになとかすごい思いますよ

小)でもそれは実現不可能なことではないですね

剛)不可能なことではないですね
ただそのミュージシャンを長期で 合宿みたいになっちゃいますから
みんなで奈良に呼んでですね
この期間でアルバムを作るとかっていうふうになっていくので
それはそれでできると楽しいですけど
奈良に自分が納得できる機材を入れたスタジオっていうのができれば
夢のまた夢の話ですけど それも楽しいやろうな
そしたら奈良のミュージシャンもいっぱい呼べますからね
そういうのはつくりたいですよね

小)剛さんのふるさとである奈良も含めてですけど
今回は台風の被害が非常に多くて
特に紀伊半島なんかは まさに水害といいますかね 大変なことになって
剛さんもゆかりのある土地そして人々も被災されてしまった
これは剛さんにとっても何かまた新たな想いがうまれましたか?

剛)そうですね 3月11日に東日本の震災があって
僕自身はその時間の中では曲はうまず
過去に書いた「縁を結いて」という
日本人の心を歌った歌をリリースするということを4月の6日に始めて
それから自分が東北に対してどのような関わり方をしよう
じゃあ僕は 人は忘れていく生き物だから
みんなが忘れる頃 忘れた頃に訪れるのがいいんじゃないかな
そういうような想いですごしていたんですよ

それで東北のライブを目前に控え
平安神宮さんでライブをさせていただいたとき
そのときにものすごい雨量、台風というものを感じながら
その前も実は和歌山のほう凄かったので
すごく心配してたんですよ土砂のこととか
僕ちょうど平安神宮さんの前にですね
ちょうど一週間も経たないぐらい前にですね
和歌山の那智大社、那智のほうも訪れて、十津川村も行ってたんですよ
その後の話なので すごくですね いろいろ複雑な気持ちがある中で
平安神宮させていただいたんですけれども

(BGM「月-ツク」)

京都にいる間もだから なんもできひんし
知り合いも多いので一応お電話させてもらったりしながら
いろいろ状況知ったりとかしてたんですけど
どうにもこうにもいかへんっていうことで
実際レコーディングさしてもらった天河さん天河神社さんも
水害に遭われてですね 水の神さんのとこなんで
宮司さんといろいろその後お電話で話させてもらいましたけれども
僕の中ではあそこがそうなるって思ってないような場所だったりするんですよ
その川が溢れたってきいても
あの高さ溢れてくるの?っていう高さだったりとか
すごいんですよね、やっぱりね水の勢いというか力というか
土砂ができて水が止められて方向が変わって
こっちに入ってきたっていうようなことがあったりとかするし

僕なんかは奈良に生まれてるので
素直にね 神様何をいうてはんのかなっていう気分で
そういう災害をとらえるというのとともに
これからどうしてあげればこの傷を救ったり治療したり癒すことって
僕ができることって何なのかなってまた考えたり

東北のことを考えているときに
自分のふるさともそうだったし
でも「縁を結いて」という曲はふるさとっていうキーワードもあったんで
自分はふるさとのことを日本の人に歌いなさいっていうことを言われてたのかなって思ったりしながら
また改めて「縁を結いて」という曲を考えました

ほんとに ここがこうなることはないだろうとか
ちょっと思ったりはしてたんですけど
でも十津川訪れたときにお話したおじいちゃんが
そろそろ山心配やなって言ってました
なんで?って言ったら
前もこれ崩れとるからなって言って
ここもしかしたらきてまうかもなと思てんねやて言うて
それはちょっと心配やわって言って
地震でも100年周期120年周期とかあるじゃないですか
そういうの紐解いていくと
ちょっとそろそろなって言うてはりました

実際そのときにお邪魔したおそばやさんとか
おじいちゃんとか含めてご連絡したら
生存は確認できたので安心はしましたけれども
でもやっぱり亡くなられた方もいらっしゃいますし
被災された方もたくさんいらっしゃるので

自分のふるさとですから奈良は
何かこう自分ができることを
村の人とか奈良の市の人とか県の人とかと話をして
何かやりませんかっていうこととかも含めて実現できたらなと思ったり
いろんなこととにかく考えながら
でも考えてるだけじゃなくて実行にうつそうっていうところで
このラジオが放送されるときはもうたぶん終わってると思うんですけど
実際奈良にも行って何かお手伝いできること
掃除含めてなんかできたらなと思ってるんで
もうすぐしたらすぐ行こうと思ってるんですけどね

小)剛さんの中でも水っていうものがテーマであるとは思うんですけども
その水が私たちの必要なものでもありこうした災害も起こしてしまう…

剛)そうですね 脅威にも変わるものでもありますよね

小)自然と人との関係だったりとか
どういうふうにつきあってたらいいのか対峙してったらいいのかっていうのは
大きく考えられたことでもありますか?

剛)そうですね 僕自身は 難しく言うとね
こういうの宗教っぽくきこえちゃうし哲学っぽくきこえちゃうけど
水の星地球っていうところに住んでますから
僕らの体の中には水がいっぱいあるわけでしょ?
悲しいなと思っても涙を流すわけですし
何か一生懸命になろうと思ったら汗もかきますから
僕らにとって水っていうキーワードは
当たり前のものであるなっていうところで

自分自身がいつも歌を歌うときは水をイメージしてるので
これはもうなんでって言われたらわかんないです
勝手にそうなってっちゃったんですよ
どんな曲を歌ってても水をイメージするんです

その水っていうのは
僕自身よく自分をたとえるときに言うんですけど
自分自身が淡水の湖の凛と張った水面があるじゃないですか
僕自身はああいうさまだっていう
そこに対して大きな石が投げ込まれれば形は変わらなきゃいけないですよね
小さい石でも形はそれなりに変わりますよね
でも寒さが厳しいと凍りますよね
でもまたあたたかさが戻ってくると液体になります
固体にもなるし液体にもなるし蒸発もするんですよ
蒸発したと思って水かさが減ったとしても
雨が降るからまた水かさが戻ったり あるいはそれ以上にあふれたりする

だからものすごく簡単に言うと
自分自身というものは凛と張った水であるけれども
まわりの環境によって影響されていくのが人間だっていう
簡単な話 当たり前の話なんですけど
そんなん誰でもやんけって話なんですけど
でも僕はなんかそういうイメージで生きてて
歌を歌うときもそういうイメージなんです
だから うねってる水のときもあれば 氷のようなとげとげしい水もあれば
一切ぶれていない水もあれば っていうようなイメージで歌います
それが水の上とか水の中とか
いろいろそんなイメージでよく歌うんですよね

だからこういう災害水害っていうものが起きたときに
宮司さんもやっぱり言ってました 天河さんの宮司さんも
震災の後に僕が訪れたときに
今年の日本のテーマは水ですっておっしゃってましたね
被災地のほうに天河の水を送ろうと思ってます
なんて話もされてましたけれども

でもまさかその…
東北もやっぱり津波というものがあった 水というものがやっぱりあって
でも台風ですごい雨が降って
それで自分のふるさと そして和歌山 自分の訪れた場所が水害に遭って
でもその前に新潟も福島も水害に遭ってたりしますし
その後には名古屋も水害に遭ってたりとか
どこにいても水の話をしなければいけないっていう状況が起きてたんで

ものすごくうるさく敏感に考えれば
何かわからないけれども見えない力みたいなものも借りながら
手を合わせるとか空に向かって祈るとかっていう
昔の人々がやったようなアクションも含めて
僕らはやってかないといけないのかなとさえ思いましたね

理屈を超えたことが起きましたよね
想定外ってみんな簡単に言葉使ってくれちゃうけど
想定外だと困るんだっていうことはいっぱいあります
プロなんだから想定内でとどめてほしい

でも自然っていうのは想定できないですから
そこを諦めるのでなくてそこと向き合うっていうことが大事なんでしょうから
これからも 川の近く海の近く山の近く住んでらっしゃる方
たくさんいらっしゃると思いますけれども
常に自分のそばには自然がいてくれている
自然があるんだっていうことを意識して生きるのは
これは日本人のこれからマストじゃないですかね
そうじゃないと駄目だと思います

でも昔の日本人ってそうやって生きてたでしょうし
かといって都心部というか中心部でも
大地が震えたりすれば大きな火災もよびますしいろんなことがありますよね
大阪でいえば阪神大震災がありましたし
僕なんかはそのとき東京にいたので経験しませんでしたけど
兄弟なんかは奈良にいましたから
下から突き上げるような揺れが来てその後食器も全部倒れたって
奈良でさえもそうでしたから
そのときも僕は何ができるんだろうなんて思いながら
いろいろ自分自身でできること組織的にできること
いろいろさせてもらいましたけれども
あのときに得た感情っていうものは
被災された方にはずっと残ってますからね
だからそれを知っててあげたいし知っててあげるべきなんですよね
僕ら日本人ならば
だからそれを持った上で僕は過去に曲をつくったりもしました
阪神のことを受けてずいぶんと経ってから
残された人の気持ちっていうか
どういう気持ちなんだろうこういう気持ちなんじゃないかな
自分なりに理解しようとして曲をつくったりしたこともありますけれども

みんなが忘れていくっていうのはものすごくさみしいし悲しいから
それは忘れないでほしいっていうふうに訴えることは
ものすごく大事だと僕は思います
だからそれを僕が代弁できるときは代弁するでしょうし
僕が言わないほうがいいときは僕はそっとしてるけれども

(BGM「RAIN」)

日本で起きた様々な災害に対してできた傷っていうものは
治療はできるけど完全に完治することはないと思います
でもそれでいいと思うんですよ
日本列島は自分の体と思って考えたときに
おっきな傷っていうのは
ある程度放置しなきゃいけないときもあるじゃないですか
病院に行ってすぐ治るわけでもない
手術すれば治るわけでもないというものもある
だからある一定の自然治癒力というものに
身を任せないといけないときもあるでしょうし
自分自身が手を加えることあるいは他者が手を加えてくれることによって
治ってはいきます
傷が完全にふさがったとしてもその痛みは消えないですから
その痛みっていうものは その人よりも
感じてあげれるような自分でいなきゃいけないなと思う

大阪今では活気も戻って 大好きな街ですけどね
でもそこに残ってるいろいろな想いっていうものはありますから
そういうものを僕は感じながらいつも大阪で仕事しますよ
だから奈良もこれからは奈良でお仕事するときは
十津川のことだったり天河のことだったりっていうものがやっぱり
いろいろ体をかけめぐりながらステージには立ちますからね

これからどういった災害が日本に訪れるかっていうのはわからないけれども
備えっていうものはあったほうがいいと思います
それは心っていう部分でも備えを持っていれば
すごく強いような気がしますので

大阪の人たちも今の東北…僕こないだ被災地行ってきましたけれども
いっぱい行かれた方もいると思うんですよね
それで痛みを自分なりに解釈して戻ってきはった人もたくさんいると思います
だからみんなでね
日本の大きな傷を治療する方法っていうかその意思というか
そういうものを考えていけたらいいなぁなんて思ったりしますね

小)さあそれではですね、ここで1曲お届けしたいと思います
では曲紹介お願いします

剛)はい、それでは堂本剛で「Nijiの詩」聴いてください どうぞ

☆★☆★「Nijiの詩」☆★☆★

小)小島麻子と

剛)はい、堂本剛がお送りしてきました

小)関西地域コミュニティFM限定のスペシャルプログラム「縁を結いて」
そろそろお別れの時間が近づいてまいりました
さて、実は10月またライブがあるというふうにうかがっています
これがまた奈良に戻って

(BGM「縁を結いて」)

剛)そうですね 僕自身が場所を決めれるあれじゃないので
これも自然とというのもあれなんですけど
奈良で3日間 100年会館というホールがあるんですが
そこでライブをやったらどうですかっていうふうに言ってくださったので

自分のふるさとも先ほど言いましたように
和歌山含めて十津川村 天川村 様々な南部のほうが
台風の影響を受けてたりしますんで 実際知り合いも多くてですね
なので ふるさとのほうで今年1年をふりかえる
水っていうキーワードをこの十人十色 東北もまわらせていただいたライブの
締めという感覚もあるんですが 十人十色の追加公演で
水というキーワードにピントを絞ったライブを
奈良で3日間やらさしてもらおうかなと思っています

小)10月22日土曜日 23日日曜日 24日月曜日 3日間
なら100年会館大ホールでライブがあります

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ということで堂本剛さんと私小島麻子がお届けしてまいりました
スペシャルプログラムですがそろそろお別れの時間です
今日はどうもありがとうございました

剛)ありがとうございました

小)またお会いしましょう

☆★☆★「縁を結いて」☆★☆★
2011年10月11日(火) No.41
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